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No.20 ニューコロンブス
-鎌倉から始まる、古×新の航海-
2023年1月14日
こんにちは!学生団体CRENECTIONの齋藤千夏です☻
今回は鎌倉市で活動している学生団体ニューコロンブスさんに取材をしました。お話を伺ったのは代表(取材当時)の長谷井杏衣さん(大学2年生)です。
学生団体ニューコロンブスは、鎌倉市立腰越小学校の卒業生によって2020年5月20日に設立され、現在高校1年生から大学4年生までの36人(取材当時)で構成されています。メンバー全員が鎌倉市在住というわけではなく、横浜市や神奈川県足柄郡の湯河原、シンガポールのメンバーも在籍しています。
ニューコロンブスはプロジェクト型で運営されているため、複数の企画が同時進行していることが多いです。現在主に動いているプロジェクトは3つ。謎解き×ゴミ拾い「MiiGo」、SDGsについて考える「コロンブスキッチン」、依頼を受けて作成する「映像制作」です。
MiiGo
「ごみ」を反対から読むこと、スペイン語で”友達”を意味する「アミーゴ」を組み合わせて命名されたこのプロジェクト。団体設立当初から改良を重ねてきたニューコロンブスの代名詞とも言え、参加者には謎解きの冊子とゴミ袋を渡し、鎌倉の歴史にちなんだクイズに答えながらゴミ拾いをしていくというイベントです。1か月から2か月のペースで開催され、幅広い年齢の参加者が一度に30人程度参加します。
コロンブスキッチン
規格外野菜や食品を作る中でできてしまう商品になりにくいものを使って、食品に加工しSDGsについて考えるプロジェクトです。最近ではおからを使ったナゲットを作り、それを食べながら食品ロスについての映画鑑賞会や、SDGsをテーマにした即興ディベートを行いました。
映像制作
このプロジェクトはニューコロンブスが仕事の一環として受け持っており、鎌倉市長の4年間の歩みや市議会議員の紹介など、行政とのかかわりもあります。このような社会活動費で団体運営の資金を得ているため、ニューコロンブスには会費がないことが団体の一つの特徴と言えます。
この他にも、耕作放棄地である広町緑地をゼロから開墾し、畑体験を提供する「コロンブスビレッジ」や鎌倉海浜公園で行われた「鎌人いち場」(かまんどいちば)に出展し、団体紹介やマイクロプラスチックで作成したキーホルダーを販売、お年寄りにスマートフォンの操作方法などについての講習会である「スマホサロン」の開催など、その活動は多岐にわたっています。
鎌人いち場とは?
2009年NPOセンター鎌倉10周年記念事業として始まったイベントです。
広い公園内に、モノの行き交うフリーマーケットのような「市場」、気持ち行き交う「広場」、情報が行き交う「井戸端」の3つの場を用意します。 そこに、フリーマーケット、物々交換、各種ワークショップ(ものづくり、ヨガ、体操、演奏なんでも!)、外国の方々との文化交流、鎌倉のショップの情報・紹介、 NPO 団体等団体個人を問わず日頃の活動紹介、売ります買いますから、あげますいりますまで、とにかく色々、とにかくたくさんのお店が並びます。
公園を小さな社会と見立てて、そこで大人から子供まで、様々な人との出会いを経験してもらえる場所を創りたいのです。
(一部引用:鎌人いち場 出店要項 (kamandoichiba.com))
ニューコロンブスの最大の特徴は、プロジェクト型で運営されていることです。
メンバー自身が興味関心のあることを鎌倉で形として実現させるために、他のメンバーや地域の方々、企業や行政を巻き込んで作り上げていきます。外部からプロジェクトの誘いが来ることもありますが、自分たちの方向性や考えと異なると依頼をお断りすることもあります。しかし、メンバーの熱が高まると大きなプロジェクトを進めることができることが団体としての強みです。また、会費や定期的なミーティング等がないことや、メンバーになるために鎌倉市に住んでいる必要はないなど、強制力のない団体であることも特徴の一つです。
そしてニューコロンブスの理念は、「幸福度を高める」ことです。そのための具体的な目標として、鎌倉の関係人口を増やす。深く狭くではなく、浅くてもいいので広いつながりをもつ。観光としては行くけど住む人はあまり多くないという現状を変える。といったことなどが掲げられています。
地域密着型の学生団体が活動をしていく中で切っても切れない関係にあるのが地域、ニューコロンブスで言えば、鎌倉市です。
鎌倉市は行政が運営するイベントへの参加者が多く、イベントは毎回多くの参加者でにぎわっています。また、鎌倉は「古×新」がソフト面でもハード面でも進んでいる全国でも珍しい地域です。昔から住んでいる人と、新たに移住した人たちが“鎌倉を良くしたい”という共通意識のもと、様々な面で保守と改革がうまく両立されていること。歴史的な建造物がある地域にも近年IT企業が誘致されていること。こうした環境が常に鎌倉市に面白い化学反応を生み出している要因です。さらに、海と山がすぐ近くにある地域柄のおかげか、小さい子でも環境問題を肌で感じ敏感に反応する人が多いことも地域の非常に興味深い特徴です。このことが、ニューコロンブスのイベントにも参加者が多い一つの理由かもしれません。
また今回は代表(取材当時)の長谷井さんに彼女自身の活動背景や今後の展望を伺いました。
きっかけは、緊急事態宣言中に「鎌倉資本主義」という一冊の本と出合ったことです。その本を読み感銘を受けた長谷井さんは著者である柳澤大輔さんに会いに行きました。それがきっかけで、鎌倉市で月に一回行われている「かまコン」というイベントに参加するようになり、何度か参加していくうちに運営側としてもかかわることになりました。
ニューコロンブスは学生団体であるため、いずれ大学を卒業するタイミングで同時に団体を離れることになります。そこで、就職した後の鎌倉市とのかかわり方についてお伺いしました。長谷井さんは将来、東京か大阪で働きたいと考えていますが、それと同時に鎌倉の企業にも入って、ダブルワークをしながらまちづくりを続けていきたいという気持ちが大きいそうです。また、自分自身の活動の原点である「かまコン」に関わり続けたい、ということも笑顔で教えてくれました。
最後に、今後団体に入ってくれる方にメッセージをいただきました。 「学生団体ニューコロンブスは『幸福度を高める』ことをモットーに、自分たちのやりたいことを地域の人たちと一緒に実現できる団体です。ニューコロンブスに入って、私たちと一緒に面白いことをやりましょう!」
今回取材してみて鎌倉市は本当に興味深い地域だと感じました。市や学生団体が運営する企画に市民が多く参加すること、常にイノベーションを繰り返していることなど、私にとって観光地としてのイメージしかなかった鎌倉市への捉え方が大きく変わりました。また、地域住民に広く受け入れられているニューコロンブスさんの活動のバイタリティーにも非常に感銘を受けました。また、活動分野の範囲が非常に広く、一つの分野にとらわれていないこともとても魅力的だと感じました。若者のエネルギーとパワーを存分に発揮し、自分たちのやりたいことと地域が上手くマッチしている状況を常に生み出していることは本当に素晴らしいことだと思います。
(実は私、今回ニューコロンブスさんに取材をしたことがきっかけで興味を持ち、団体に入ろうか真剣に検討中です、、、笑)
地域に根差した学生団体、ニューコロンブス。これからの活躍にも注目していきたいと思います。
取材者
齋藤 千夏(さいとう ちなつ)